競合(以下コンペ)で心掛けておくといいこと。
嫌なものですよね。コンペ。クライアント側からすれば、
より良いデザインを求めてコンペをする事は仕方ないことだと思いますが、
デザインする側からすると、いい気はしないのが正直なところではないでしょうか?
オリエンの前の準備が大事!
オリエンで、とにかく重要なことを聞き出すのが大事ですが、
実はその前に聞き出すことを準備しておくことがとても大事です。
もちろんオリエンの内容は分からないのですが、
自分がコンペ作品を作る際に、気をつけたいこと、知りたいことなどを
オリエンの内容に関わらず準備しておくと、
オリエン時に、意外な内容で話の流れがそちらに傾いているときでも
冷静に自分の聞きたいことなどを最後に聞き出すことができます。
後で電話で聞けば良いのですが、
実は、オリエンの時にいい質問をするのは、凄く効果的なんです。
さらにもう一つ必ずやっておいた方が良いこと。
それは、過去の事例を調べて、頭に入れておくこと。
同じような内容のプレゼンがあった場合、
依然と今回で色々と変わることがあります。
一番重要なのは、
「なぜ変わったのか?」の本質の部分を聞き出すこと。
こういう本質に関わるような質問こそが、勝敗を決めると言っても
過言ではありません。
また、過去の事例も調べ上げていることを先方が認識したときに、
我々の本気度も伝わり、一目置いてくれるようになります。
オリエン時の良い質問は、コンペで優位になる。
途中でも、最後でも、必ず何かありますか?と
質問をできる時があります。
ここでの質問は、自分の作品作りを左右する重要なものになりますが、
じつはこの質問の内容によって、
プレゼン前にクライアントの中での予想順位が結構決まることが多いと言います。
プレゼンする側は、そのプレゼンの為の準備をしっかりとしているわけですが、
実はプレゼン側が完璧か?というと、そうでもないことが多い。
必要事項など、中身に入れることなどはしっかりとしていることが多いが、
もっと基本的な部分、デザイナー、クリエイターが一番知りたい部分
については、彼らは分かっているようで、分かっていないケースがあります。
事前に準備する質問とはここのことで、
オリエン前に準備できる内容なので、とても本質的な質問を用意できます。
クライトンとの意表を突いた質問は、こちら側の視点に興味を持ってくれます。
また、事前の準備で過去の事例を確認してあれば、
前回と同じ考えで良いのか、全く異なるモノなのか、なぜそうなのか?
それも併せて質問をすることで、
・しっかりと調べてきている。
・この人かなり鋭い質問をするので期待できるかも。
と、当然プレゼンが全てですが、プレゼン前に要注意人物(法人)として
プレゼン時の期待値がとても高くなります。
「いやあ、プレゼンが楽しみです」
とクライアントに言わせられれば、そうとう優位に立ったと思っていいでしょう。
自分でハードルを上げてしまったことにもなりますけどね。
さあ、作業スタート!その前に・・・。
良いオリエンを終えたときは、
もうその時にこうしようというイメージができている場合があります。
さて、作業を始めるわけですが、
先ほどのイメージのわいたものはそのまま一時保存。
やるべきコトは、戦略を立てること。
どのような切り口のモノを提案するかを事前にまとめてから作業すること。
デザインは、一見見た目勝負!素敵ならいいじゃない!
でも実際プレゼンの時に、デザインと共に重要なものがもう一つ。
それが、俗に言う「切り口」!
私はそこがプレゼンのキーだと確信しています。
デザインのプレゼンでもです。
なぜこのデザインになったか、
それを裏打ちするロジックをどこまで相手に訴えることができるか?
そこが勝負です。当然それに伴うデザインもなくてはなりませんけどね。
競合案件と言うことは、当然相手も何案か提出してくるわけで、
頭の中で、先方の動きをシュミレーションし、
自分なりのキラーコンテンツを用意すること。
相手と同じような内容になるであろう提案もしっかり抑え、
ちょっと尖りすぎているけど、面白そうな案を加え・・・・。
と戦略を立てます。
デザインって、綺麗なだけでは駄目なんです。
さあやっと作業!
ここからはあなたの腕のみせどころです。
戦略を頭の中に入れながら、いくつかの案を作っていきます。
プロならば、見せ方も色々と工夫して、魅力的に作りましょう。
デザインの見せ方だから、ちょっと変わった演出もいいと思います。
さあプレゼンです!
コンセプトもまとめたし、デザインもできた!
後はプレゼン本番!!
緊張しますよね。
でも必要以上に緊張する時って、恐らく
「力を出し切ってないないかも」
という不安があるからだと思います。
これ以上できることはない!
というところまでやった後では、もうダメでも仕方ない。
という境地に達すると思います。
そうなれば、説明するときにも自然と言葉も出てくるし、
いいプレゼンができると思います。
プレゼン後は更に大事!
今回は残念でした・・・。
ががががーん!
ここまで自信のあったプレゼンはないのに!
感触も良かったし、何で!?
しょげていても、仕方ありません。
ダメだったとき、必ずクライアントにお願いすることがあります。
「今後のこともあるので、各社の作品を見せてください」
見せてもらえないこともあります。
当然、見せてくれるところもあります。
そして、
何故自分がダメだったのか?
決め手は何だったのか?
勝った会社のどこが良かったのか?
それらを知ることで、今後のデザインに活かすことができます。
逆に言えば、それらがわからなければ同じ事を繰り返してしまいます。
なるほど!
悔しいけどこういう考え方があるのか!
こういう見せ方があるのか!
と、恐らくこれ以上無いくらい勉強になると思います。
私も今の自分があるのも、これらの積み重ねがあったからだと思います。
同じテーマのもので他社が作ったものを見れるコトって、なかなかないですからね。
でも
最終的なクライアントと、自分への発注してくれる会社が異なる場合があります。
要は自分が孫請けの時。
間に入っている会社の人は、めんどくさがって手配すらしてくれないところもあります。
「それでは次回勝てませんよ」
「せめてプリントアウトだけでもいいので見せて欲しい」
私は、ここぞとばかりにお願いしまくります。
発注している会社も、本気で次回勝ちたいのであれば、見せてもらうべきなんです。
勝つためには、発注先も本気でいい仕事をしたいと願っている会社が、
結局はいい仕事をして、「勝つ」んだと思います。